今回の構想発表では,レジュメの提出の際にPDF形式に 変換して提出することになっています.今後,学会発表の予稿や 他のどういう環境で作業しているかわからない人へ受け渡す文書を このPDF形式に変換する機会は多いと思いますので, まずは一度PDF変換環境の構築を試みることを強くおすすめします. . .
LaTeXを使う場合
Acrobat Distillerを用いてPDFに変換しますので, まずはDistillerの設定から行います.以下はWindows環境の場合の説明です.
まず,[スタート]―[設定](―[コントロールパネル])―[プリンタ] にある「Acrobat Distiller」プリンタアイコンを右クリックし, [プロパティ]を選びます.
[全般]タブの中の[印刷設定]ボタンをクリックし, さらにその[レイアウト]タブの[詳細設定]ボタンをクリックして, 「PostScriptオプション」の左の[+]をクリックし, 「PostScript出力オプション」を「エラーが軽減するよう最適化」, 「TrueTypeフォントダウンロードオプション」を「自動」にします.
[フォント]―[フォントの送信方法]で「Type 42」を選び, [PostScript]―[PostScript出力形式]で 「エラーが軽減するよう最適化」にします.
次に,[スタート]―[プログラム]からAcrobat Distillerを立ち上げます.
[ファイル]から[環境設定]を選んで,「出力オプション」の 「PDFファイルの保存先を確認」と「Distillerで変換後にPDFを表示」 にチェックを入れます.
ジョブオプションはPrint(ヴァージョン5.0)または PrintOptimized(ヴァージョン4.0)とします.
次に[設定]―[ジョブオプション]を選んで,次のように変更します:
「デフォルトページサイズ」をA4サイズに合うように21.0cm×29.7cmに 直しておきます.
「デフォルトのページサイズ」をA4サイズに合うように21.0cm×29.7cmに 直しておきます.
「カラー画像」「グレースケール画像」について 「ダウンサンプル(バイキュービック法)」を選択し, その横の解像度を300dpi以上に設定します. 文書に画像を貼り込む場合,このような設定をすれば きれいな画像を埋め込むことができます.
「埋め込めなかったときの処理」を 「警告した後続行する」とします.
「カラー設定」の「カラーマネージメントポリシー」を 「カラー変更なし」とします.
「変換」で「色の変換しない」を選びます.
設定は以上なのでここで[名前をつけて保存]で たとえば A4Print などの名前で設定を保存し, この名前のジョブオプションを選択した状態でDistillerを閉じます.
あとはプリントアウト時にプリンタをAcrobat Distillerに すればPDFファイルができます.なお,Wordの場合は 必ず[ファイル]から[印刷]を選ぶか,Ctrlキーを 押しながら P とします. プリンタのアイコンを直接クリックすると,プリンタが選べないので注意です.
その他詳しい方法は,奥村晴彦先生のPDFの作り方等を御覧下さい.Wordを使って論文を書く場合の 諸注意についても述べられています.
次の3つの手段のいずれかで変換できます:
dvipskでPostScriptファイルを 生成して,それをAcrobat Distillerを用いて変換する方法
最新のGhostscriptをインストールして から,dvipskとps2pdfコマンドを用いる方法
DVIファイルを直接dvipdfmxを用いてPDFに 変換する方法
DVIファイルをdvipskでPostScriptファイルに変換後,コマンドプロンプト (MS-DOSプロンプト)からps2pdfというGhostscriptのコマンドで 変換する方もおられるかも知れませんが,ヴァージョン6以前の古いものだと フォントがすべてビットマップになってしまうので 出力が汚くなり,ファイルサイズも大きくなって しまいます.GNU Ghostscript 7.05にアップグレード するか(参考),Acrobat Distillerの使用をおすすめします.
pLaTeX2e for Windows Another Manual Vol.1 Basic Kit 1999から インストールされた方は,Gui-ShellでdvipskおよびAcrobat Distillerを用いてPDFに変換できるようにすると いいでしょう.[オプション]―[各種プログラムの設定]で [DVI->PS]タブでdvipskを選び,[PS->PDF]タブでAcrobat Distillerを 選んでおけば操作が簡単です.Acrobat Distillerの設定はWordなどを使う場合にまとめたので,そちらを御参照下さい. なお,このシステムを用いた場合は欧文フォントが汚くなる可能性が あります.
角藤版W32TeXをお使いの方ならば,Distillerが なくてもdvipdfmxによってPDFが作成できます.インストール方法と使い方を 参考にどうぞ.dvipskとAcrobat Distillerの併用でも構いませんが, dvipsk -Ppdfかdvipsk -D 600 -P dlとコマンドプロンプトに打ち込むようにしましょう. Acrobat Distillerの設定はWordなどを使う場合を御参照下さい.
次の3つの手段のいずれかで変換できます:
dvipsでPostScriptファイルを 生成して,それをWindows環境に移してAcrobat Distillerを用いて 変換する方法
最新のGhostscriptをインストールして から,dvipskとps2pdfコマンドを用いる方法
DVIファイルを直接dvipdfm(dvipdfmx)を 用いてPDFに変換する方法
DVIファイルをdvipsでPostScriptファイルに変換後,ps2pdfと いうGhostscriptのコマンドで変換する方もおられるかも知れませんが, ヴァージョン6以前の古いものだとフォントがすべてビットマップになってしまうので 出力が汚くなり,ファイルサイズも大きくなって しまいます(特にVine Linuxユーザの方,使わないようお願いします). シェルプロンプトでgs -vと入力して
と出る方は,GNU Ghostscript 7.05にアップグレード する(参考)か,Windows上にファイルを移してAcrobat Distillerによる 変換を行うことをおすすめします.dvipsとAcrobat Distillerの併用の 場合は,dvips -Ppdfかdvips -D 600 -P dlとシェルプロンプトに打ち込むようにしましょう. Acrobat Distillerの設定はWordなどを使う場合を御参照下さい.$ gs -v GNU Ghostscript 5.50 (2000-2-13) Copyright (C) 1998 Aladdin Enterprises, Menlo Park, CA. All rights reserved.
DVIファイルから直接PDFを生成するdvipdfm(dvipdfmx)を 用いる方法もあります.Vine LinuxならばVinePlusにありますし,他のディストリビューションでも パッケージが提供されていることがあります.1から 自分でインストールするならば,安宅さんのInstall GNU GhostScript 7.05 and dvipdfmxを参考に するといいでしょう.
詳しくは,以下のページで解説されていますので, 御参照下さい.
Acrobat Distillerを用いてPDFを作成する場合には 参考になります.
LaTeXの文書をPDFに変換する場合は,こちらも読むといいでしょう.
ps2pdfコマンドによる変換を行いたい方は このページのインストール手順に従い,環境を整えましょう.
Last Modified: Jan